4.

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 そして、将来的に樹木医としても働ける研究所から内定をもらうことができた。  そんなある日、珍しく結菜から電話があった。 「ね、聞いて。やっと出版社に就職が決まったと思ったら、配属が秘書だったの。がっかり」 「へー、でも秘書ってことは容姿端麗だってことの証だから、いいんじゃないの?」 「うーん、私は編集デザインのがいいんだけど」 「入ってから、頑張りを見せて願い出れば異動できるかもよ」 「そうよね。それなのに奏太はそれがおまえの実力だからって言うのよ」  確かに、編集だと競争率が高くて実力主義だから、結菜じゃ入れなかった可能性も大きいが… 「もしかしたら、実力より外見で目立ってしまった結果かもしれない。とにかく、頑張るのみだね」 「うん、がんばろ。あ、洋太は?」 「僕は、森林の研究所に決めようかと思ってる。将来的には樹木医の資格を生かせるし」 「へー、洋太にぴったりだね」 「じゃあ、お互いがんばろう」 「うん、アドバイスありがとう。じゃあね」 「じゃあ」  結菜と話すといつも懐かしくて、若返った気持ちになる。
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