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もう、結菜と立ち話しなくなって久しい。家は近いのに、使ってる路線が違うし、結菜のが遠い高校に通っているから、まるで会わない。奏太とは食事が一緒でないことも増えた。皆それぞれ部活や勉強、プライベートに忙しい。
でも、チラッと結菜の姿を見かけることもある。何だか高校生らしくおしゃれになったなあ、と他人事のように思うだけだ。最近、女子と話すこと自体、ハードルが高くなっていた。
あの思い出の雑木林は開発されて住宅地となり、もう跡形もなくなってしまった。
僕たち3人も同様にそれぞれの道を歩んでいる。
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