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「ん、ふっ… 」
夏目の声、えっ!? やべぇ、起きた?
扱いていた俺の手をガッと掴むと目を開けた。
「えっ?夏目、起きてたの?」
驚きのあまり扱いていた手が止まる。でも顔がすぐ目の前。どうしよう、すげぇ可愛い綺麗な顔、チュウしたい。
「起きていた訳じゃない」
睨まれてる、やべぇーか? でも、ここで止められる訳がない。
「悪りぃな、止めらんねーから、お前の貸して」
夏目のモノを一緒に握ったままの俺は、また腕の動きを再開して扱き始めた。
嫌われても仕方ない、ここまできたらやってもやんなくても一緒だ、だったら最後までやってしまおう、そう開き直って激しく扱いた。
「はぁ、はぁ、はぁ…… 」
射精ちゃった。
「気持ち良い〜 」
あまりの気持ち良さに、つい言葉に出る。夏目もほぼ同時にイッたのが目茶苦茶に嬉しくて
「夏目も射精ちゃってんじゃん」
笑顔で言った。
「仕方ないだろう」
って、クールだね、夏目ったら。
自分で言うもの何だが俺はモテる、女には困らない。
「男相手にこんな事しなくていいだろう」
後片付けや互いに身支度を整えている時、淡々と夏目に言われたが、そういう事じゃないんだよ、と思ったけど、何かこの感じ初めてヤっちゃった後みたいで何だか照れながら、
「こんな気持ちいいコト止められない」
と誤魔化した。女に使うメシ代やホテル代も馬鹿らしい、と言い訳した。
「ケチなのか?」
夏目に訊かれて瞬時にブチ切れた。
「ケチじゃねーよ!!」
夏目にそんな風に思われたくない。
俺は夏目が傍にいればいいんだよ、だから女に使う金なんて馬鹿らしいし、別の野郎とヌキ合ってる時だって、俺はいつも夏目を想像しながらヌイてたんだから。
ゲイではない、ノンケだったのに夏目に一目惚れした。
「俺、性的に満足できれば男でも女でも、どっちでもいいんだよ」
そう言って、大した事じゃないよアピールをする。
夏目もそんなに気にしていない感じだった
し、
『久喜、この前のアレ… 』
とか言ってきて、これからもヌキ合ったり出来るかもなぁ〜あわよくば… なぁんて、と俺は激しく浮かれてニヤけが止まらず、これからは更に楽しい夏目との日々が始まる、筈だった。
なのに… 夏目の様子が変な事に気が付く。
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