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ヴァンガードとエンタープライズは、フィラデルフィアにある宇宙基地に着陸した。基地には、主を失った大統領専用艦ギャラクシーAF-1が、静かに横たわっていた。 コールマンは、ウィルソンと供に艦隊専用機に乗り込み、ワシントンにある艦隊本部に向った。艦隊本部は、緊急事態のプロトコルに従い、艦隊士官以外、入館ができなくなっていた。 2人は入り口でIDを提示し、本部に入って行った。直ぐ、連絡士官が呼びに来た。2人は彼について艦隊本部司令室に向った。司令室に入る。案内してきた士官は、扉の外に残った。 中を見回す。司令室は入って左側に、大きなスクリーンが8枚並んでいる。その何枚かには、つい今しがた見てきた宙域の姿が映されていた。スクリーンの前では何人かの士官が、緊迫した表情で仕事についている。 司令室の後ろ半分を、ガラス張りの壁で仕切ったところに、作戦室があった。 作戦室の中には大きなテーブルが1つと、その周りに椅子が12脚。テーブルから少し離れたところに、小さいデスクが置かれている。そこには今、1人の男が神妙な顔をして座っていた。胸の徽章から、中尉だと分かる。多分会議の記録をするために居ると思われた。 テーブルの周りの椅子には、副大統領を筆頭に、日本、ドイツ、イギリス、フランス、ブラジルの各国将軍、そしてライオネル・グラント大将が難しい顔をして座っていた。多分今、集まることが出来る全ての人間が集まっているのだろう。コールマンとウィルソンは作戦室に入り、敬礼をした。 ジョージ・パターソン副大統領が頷いて「座ってくれたまえ。」と言った。 2人は静かにグラント大将の隣に座った。
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