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まず頭に?が浮かんだ。僕は一人暮らしだ。親も遠方に住んでるから
来ることは滅多にないし、来たとしても合鍵なんて作ってないから部屋に
入れるわけがない。そしてその思考の末、次に頭に浮かんだのが恐怖という
2文字だった。
「…なんだこの木魚は」
恐る恐る手に取ってみる。先ほどは気付かなかったが何やら表面に模様が
描いてあった。
「人の顔…あっ、ダルマだ。コイツダルマの顔してる」
そしてダルマの顔と目が合った瞬間、模様であるはずのダルマが
パチクリと瞬きをした。
「ぴゃーーーーーーっ!?」
思わず奇声と共にダルマを放って投げた。
目の疲れ?いや違う。疲れてはいるが僕は至って正気だ。
投げたダルマの顔を再び凝視する。するとやはり、つぶらな瞳を時折
パチクリさせているのだ。もう頭がどうにかなりそうだ。
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