次いつやるか決めた?

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「遅いよ、蓮くん」 「か、夏澄ちゃん?」 ほとんど前など見えぬ暗闇だったが、彼女の笑みがはっきりと蓮には見て取れた。 蓮はベンチに座っている夏澄に近づく。 「ま、待っててくれたんだ」 「約束だからね、ここで会うって」 「ご、ごめん俺……寝ちゃってて」 「寝てた?どこで?」 「……道端で」 それを聞いた夏澄は口に手を当てて笑い声を押さえた。 肩を震わせて、涙を流しながら蓮のことを笑う。 「道端って……ふふ」 「本当にごめんね……待たせたでしょ?」 「うん、待った。怒ってるよ私」 「ごめん……その……じゃあどうしようか……遅いし、このまま……帰る?」 「帰るならとっくに帰ってるよ、ねえ蓮くん。こっち来て座って」 「う、うん」 蓮は夏澄の隣に座った。 闇の中でも、彼女の眼光は光っていた。 「キスして」 「いいの……?」 「うん」 「わ、分かった」 蓮は肩も抱かずに夏澄にキスをした。 ふんわりと彼女の渇いた汗の匂いを感じる。 髪からも体からも漏れる女の体臭に、蓮は興奮してしまい勃起した。 「早いよ」 「ご、ごめん」 「本当に我慢が出来ないんだね、蓮くんって」 「うん……出来ない」 「じゃあ……やろっか」 「いいの?」 「なにが?」 「遅くなって……雄大さん心配するんじゃない?」 「……別にしないよ」 「そう?でも……前言ってたよね?彼氏が出来たとか思われるんじゃない?」 夏澄は不機嫌な顔になってため息を吐いた。 渇いた口臭が蓮の顔にぶつかる。 「じゃあやめる?」 「いや!そういうこと言ってるんじゃないんだけど……」 「はっきりして、やるのやらないの?」 「や、やるよ。怒らないで」 夏澄は口をへの字にして、冷めた目で蓮を見つめる。 それが「キスをして」のサインかと思った蓮は目を瞑って顔を近づける。 だがその唇は指先で止められた。 「あれ?間違えた?」 「うん、私気分を悪くしてるよ」 「そ、そっか……そんなに怒るとは思わなかったな。どうしたらいい?」 「どうすればいいと思う?」 「え?……そうだな、謝る?」 「じゃあ謝って」 「え?うん……ごめんね夏澄ちゃん」 「許さない」 「え!?」 おおげさにリアクションする蓮を見て、夏澄は小さく笑った。 彼女が愉快なのは結構なことだが、蓮には何が何だか分かっていない。 「でも……そうだね。遅刻もされたし、償ってもらおうかな」 「償う?」 「そう、今回のセックスは私の言うことを全部聞いてほしいの」 「ん?……よくわからないんだけど」 「だから私がやりたいことをやるの。蓮くんがやりたくないことでもね。あなたは絶対に拒否しちゃいけないの。それがルール」 「う、うん……セックス……でしょ?俺は一生懸命やるけど」 「蓮くん、フェチとかある?」 「え?」 「まあいいや、じゃあやるよ。大きな声は出しちゃダメだよ、ないとは思うけど気づかれるかもしれないからね」 夏澄は蓮の肩を掴み、その唇を舐った。 そして自分の体を押し当てる。 5分以上のキスに、蓮の性器は最大まで勃起していた。 がまん汁も溢れ出してきている。 それに気づいた夏澄は蓮のペニスと睾丸を鷲掴みにした。 思わぬ痛みに蓮は声をあげてしまう。 「声出しちゃダメだって言ったのに」 「い、痛いよ。そんなに強く握らないで」 「痛いのは嫌い?」 「も、もちろん」 「そう、じゃあ次だね」
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