別に蓮くんのことは好きじゃないよ

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「エッチなんだね、蓮くん」 「それは……夏澄ちゃんのほうだよ」 「で?」 「え?」 夏澄は唇から1センチ離れた距離まで顔をさらに近づけた。 世間ではコンプレックスとされるそばかすまで艶やかに思えるほど、今の夏澄の表情は妖艶だった。 切れ長の目をさらに細め、怯えている男子の瞳を覗き込む。 自分から目を離さぬように言葉無き指示をかけたのだ。 「やる?やるって言ってくれるならキスするけど」 夏澄はにんまりと笑った。 顔を崩し、嫌らしい態度を纏わせて。 しかし彼女の妖しい魅力は消えることがない。 追い詰めることで、相手に選択肢を増やしたのだ。 無垢な13歳の少年は、逃げ道を用意され馬鹿な鼠のように罠にかかる。 つまり蓮は手中だったのだ、この家に足を踏み入れた時点で負けている。 性は例外なく人を虜にする。 蓮も同様に……。 彼の陰茎がいきり立つ、思わず唇を噛んで頭の中で思考しても突破口など無い。 蓮にはもう、頷くという行動しか選択できないのだ。 「夏澄ちゃん……すっごくかわいい」 「今気づいたの?」 子供のように笑う夏澄は、舌で自分の唇を撫でた。 暴発寸前の蓮の陰茎は、今だけは脳を追い落とし司令塔となる。 「……やる……俺やりたい」 返事はいらなかった。 夏澄は薄い唇で蓮にキスをする。 食べるように彼の唇を貪ったのだ。 蓮の思考が完全に停止する。 全てが初めてだった。 女の子に自分の体を過度に触れられることも、セックスに誘われたことも。 そしてキスも……。 蓮は目を開けたまま、彼女にされるがままだった。 目を瞑り顔を押し付けてくる夏澄の見つめる。 夏澄は両腕で蓮の体を抱いた。 とびきり強く、育ちかけの男子の細い体を抱きしめる。 冷房はついていない、彼らの体から汗が滲み出る。 夏澄は唇を貪り飽きると、すぐに口内に舌を入れた。 舌が蓮の口の中で這いまわる。 彼女の口臭と唾液を受け取って、蓮の情欲がさらに燃え上がる。 陰茎はすでに最大まで長く太くなっていた。 夏澄は口を話して、息が切れて泣きそうになっている蓮を満足そうに見た。 「気持ちいい?」 「……うん」 「そっか、じゃあ服を脱いでよ」 「え……服?」 「そっ」 「いや……それは……恥ずかしいし」 「じゃあここで終わりにする?」 「いや……」 「どうするの?私は強制しないよ?」 「う、うん」 蓮はシャツに手をかけた。 そしてそのまま上にあげて脱衣する。 「かわいい乳首だね」 「そ、そう?ありがとう」 「お礼言われちゃった」 夏澄は微笑んだ。 いつものようにいい子ぶったものでも、他人に偉そうに接するものでもない。 あどけない笑みだった、蓮は彼女のこんな顔を初めてみたような気がする。 「……夏澄ちゃんってかわいいね」 「そう?」 「うん……俺はそう思う」 「ありがとう、付き合う?」 「いや……そんな簡単には……」 「そっか、まあいいよ。下も脱いで」 「うん……え?パンツも?」 「当たり前でしょ?」 蓮は恥ずかしがりながらも真っ裸になった。 まだペニスのまわりには毛は生えていない。 つるつるの陰部を見られて、思わず蓮は顔を背けてしまう。 「じゃあ私も脱ぐね」 夏澄もスムーズな動きで衣類を全て脱ぎ捨てた。 電気もエアコンもついてない部屋……。 夏の暑さが室内にこもり、2人は汗ばんでいた。 首筋に流れる夏澄の汗が、谷間を通って鼠径部に落ちる。 2人は見つめ合っていた、ただ相手の存在だけを認めていた。 「あの……俺やりかたとか分かんないよ?」 「いいの、ゆっくりじっくりやっていこうよ」 夏澄は再び彼をぎゅっと抱きしめた。 汗が混じりあい、摩擦が減っていく。 ぬるぬると汗で濡れた2つの体が交差して、熱が生まれる。 夏澄は舌を口に入れ、そして蓮の顔を舐めまわした。 唾液を塗り付けられた蓮は満更でもない顔をする。 「触っていいよ……胸でもどこでも」 耳元で囁かれた蓮は唾を飲み込んだ。 そしてゆっくりと彼女の乳房に触れて、軽く揉む。 柔らかな感触がした。 未発達の小さな胸を見下ろして、蓮は声を震わせて聞く。 「……舐めていい?」 「……いいよ」 蓮は許可も貰い、夏澄の乳首にしゃぶりついた。 生暖かい快感に夏澄は声を出してしまう。 ぺちゃぺちゃと音を出して、蓮は両乳首ともしゃぶり尽くした。 「……もう挿れる?それとも舐める?」 「……どこを?」 「女の子の……大事なところ……私は舐めてほしいかな」 「じゃあ……舐めたい」 夏澄はあお向けに寝て、股を大きく開いた。 蓮は初めて見る女性器に口を近づけて、濡れている箇所をさらに濡らした。 ビクンと夏澄の体が跳ねる。 蓮は動揺して口を外したが、「続けて」という蚊の鳴くような夏澄の指示を聞いてクンニを続ける。 もう蓮は止まれなかった、はち切れそうな陰茎がもう我慢できそうにない。 そして夏澄の父が帰ってくる1時間前まで、彼らは性交を続けたのだ。
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