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大爆発
今年でこのハロウィンパーティーも10年目と寮長さんが言っていた。
ミラと僕がここに連れてこられたのは去年の終わり頃。今回が初めてのハロウィンパーティーだったのに。
まさかこんなことになるなんて。
ミラが泣きそうになっていた。
大丈夫だよ。僕がついてる。
僕はミラの手をギュッと握った。
ミラはギュッと握り返してきた。
ボーン、ボーン、ボーン、ボーン、
、、、。
柱時計が21時を知らせ出す。
あともう少しで、ミラと僕が優勝だったのに。
柱時計の音が9回目を告げた時、それは起こった!
おい!何か音がしないか?
とミイラ男に変身していたロジャーが叫ぶ。
皆が耳を澄ますと、たしかにシューという音が聞こえる。
ま、まさか!毒ガス?
バンパイアに変身しているナターシャがマントで口元を塞ぐ。
でも匂いはしない。
わ!あれを見て!
フランケンシュタインに変身していたエリオットが天井を指さした。
パ、パンプキン伯爵🎃が!
ふ、膨らんでる!!!
まるで風船のようにどんどん膨らむパンプキン伯爵🎃のお腹!
え?どうなってるの?
パンプキン伯爵🎃のお腹に何があるの?
みんなの視線を集めながら、それはどんどん膨らんで、カボチャオレンジなシャツのボタンが弾け飛んだ。
その弾みで、落ちかけていたカボチャ頭が落下する!
え?!あ、頭がない!!
カボチャオレンジのお腹がどんどん膨らんで、中から大きな風船が顔を出す。
ミラ!耳を塞いで!
僕はミラを守ろうとできるだけ風船から離れたところに連れて行く。
爆発するぞ!
死神に変身していたケビンがそう言って床にしゃがみこむ!
僕はミラに覆いかぶさり耳を塞いだ。
パァァァン!!!!
大きな風船の破裂音とともに、何かがヒラヒラと舞い降りてきた。
🍬🎃✞👻trick or treat👻✞🎃🍬
その紙にはそう書かれていた。
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