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復讐の刃
「本当に行っちまうのかい?」
スバル『この人はカンナさん。俺が国を焼き払われ逃げ惑う時に手を差し伸べてくれた、俺にとって母のような存在』
スバル「あぁ!機は熟した」
カンナ「ねぇスバル、ずっとここにいても良いんだよ」
スバル『一瞬、心が動きそうになった』
スバル「カンナさん、俺は……」
カンナ「スバル、甘える事は悪いことではないのよ。」
スバル『カンナさんの言葉だけは素直に聞ける俺がいた、でもカンナさん俺は』
カンナ「出会ってから今日まで槍術を磨き必死に戦ってきた、その槍術でスバルは魔物からこの村を守ってきたじゃない」
スバル「カンナさん俺は復讐の為だけに槍術を磨いてきた村を守るとか、そんな立派なものではない」
カンナ『どうして、そんな寂しいことをそんな辛そうな目で言うのよこの子は』
カンナ「復讐に囚われて生きるアナタは辛そうなのよ、やめておくれよ復讐だなんて、言わないでおくれよ。」
スバル『わかっている、カンナさんは俺の心を案じているのは、このままでは心が腐っちまうそんなことはわかっている』
スバル「もう決めたんだ」
カンナ「止めれないのね?」
スバル「あぁ」
カンナ「わかったわ、アナタの頑固さは分かってるつもりよ」
カンナ『せめて、復讐という魔物に心を奪われないように』
カンナ「お願いスバル、これを持って行って」
スバル「お守り?」
スバル『震えている俺を抱きしめた腕から、それは伝わってきた、ダメだこれ以上やは、らここには居られない俺の決意が鈍る前にここから出よう』
スバル「今まで、ありがとうカンナさん」
カンナ『走り去っていくスバルを私は引き止めれなかった』
カンナ「雨か」
カンナ『あの子の手を引いた、あの時と同じ同じ』
カンナ「スバル、どうか無事に帰ってきてね」
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