#88『夜叉と阿修羅と龍』

5/14
前へ
/337ページ
次へ
「…マノ。」 「おひさ。……で…何このちょっとした異常事態は…ロロのちょい褐色肌も今じゃ青いじゃん。」 「ロロもロロなりに責任を感じているんですよ。」 「何されたの?」 「私は無傷ですが、この子達がまぁ…薬を使われてまで白状させられたというか。」 「白状させられたのってもしかしてあの六人のこと?」 オルティスがこくりと頷くと、カラニは真一文字に口を閉じ、眉をひそめた。うーんと低い声をあげる。 「ディスカリータの方が関与していたと言っていました。」 「え?」 「何です?」 「いや、今六人とディスカリータ、仲良しこよしのはずなんだけど…。少なくともパーティじゃそうだったよ?」 不思議そうに首を傾げるカラニのその言葉に、オルティスは明らかに困惑している様子を見せた。 「どういうこと?」 口癖のです・ます口調も思わず取れるほどにオルティスは困惑していた。 カラニもその様子を見て「状況を整理しようか」と呟いた。
/337ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加