1人が本棚に入れています
本棚に追加
「待って、サナーレ。コレには…ちょっとしたワケがあって…。待って待って待って。マジで怖い顔しないでよ〜……あはは…。」
「喧嘩別れした挙句、堂々とうちの学校の生徒に手出しする慈善団体。へぇ〜?貴女もずいぶんとご立派ですこと。」
「それもはや犯罪組織じゃ─。」
「今あなた達がやったのは犯罪まがいのことよ。軍部が出入りするのは校長からの許可がある訳だけれど…ディスカリータの出入りを許可したなど聞いていないわ。」
校長であるフォルフは、意識を回復させてからというもの目の前の異様な光景に口を噤む他なかった。軍の司令官、見覚えのない二人、そして凄んでいるミセリコルディア。あまりにも口を挟む隙がなかった。自分の気が確かでなかった間に、一体何があったのだと眉をひそめる。
一方、そんなことを知る由もない司令官ことアルテミシアは首を傾げる。
「君達は知り合いか何かなのかな?知り合いといっても因縁しか無さそうだけど。」
「……あぁ、えーっと。昔連んでた仲で…それで…喧嘩別れというか…お互いの方向性の違いで…あはは…。」
「…バンドでも組んでた?」
「誰がコイツとバンドなんか組むのよ。」
「尻に敷かれた旦那みたいに歯切れ悪いね。さっきまで私に堂々と物申してたのに。何?白衣の君は恐妻?」
「「結婚してないです。」」
「冗談だよ。」
「司令官さん。どう落とし前つけてくれるんですか。」
「落とし前だって。落とし前。」
最初のコメントを投稿しよう!