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一方医務室では、オルティスとカラニによる会話が続いていた。
腕を組み天を仰いでいるカラニは、わざとらしい嗄れ声で「これからどーすんの?」と投げやりになっていた。オルティスもまた若干苦しそうな表情で「どうしましょう」と返した。
「ていうか、そろそろ起きてくれないかなぁ…。」
「ロロならとっくに起きてますよ。ね?」
「俺は寝てる。」
「俺は寝てるなんて返事をする眠り人なんていて堪りますか。起きなさい。」
「よかったな、起きてるのが俺だけで。」
「貴方じゃなかったら、マノのあだ名呼びを止めてますよ。」
「あ、おはようじゃん。気は確か?」
「お前は言葉選びが悪いと思う。」
「冗談だって。で、どうなの?」
「………大口は叩けるだけの正気さは取り戻した。しかし罪悪感で死にそうだ。だから俺は大口を叩いていく。」
「あら、大口叩いてる自覚はあったんですね。」
「……もういい。」
「ロロは何話したの?あの人達に。」
「俺もイマイチ覚えてない。ただ、そう簡単には話しちゃいけないことを話した気がする。」
身を起こしたアードラーは布団をぎゅっと握りしめる。それを見たオルティスは一度息をつく。
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