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「ロージ…。」
「今の密告しちゃおっかなぁ〜。」
「黙れクズ。」
「うわ、辛辣ぅ。ね?姉さん。“妹”が“仲間”が虐められてるよ〜?いいのぉ?」
「妹ってどういうこと。」
「妹の遺体に…元仲間の遺伝子を…。」
「あはは〜…でもこれやったの姉さんじゃん?私、やってなんて頼んでないもん。」
「……。」
やらないとこの場所にはいられないとは言えなかった。アーテルは歯を食いしばるのみだった。
「関係ない。」
「は?」
「人の心を弄ぶ趣味があるなら、あのイカれた教祖とでも結ばれればいい。そうすれば二人まとめて始末するのが簡単。」
ラズルは、物理的にもドゥンケルハイトを見下した。それと同時に、アーテルの手を握る。アーテルにしか聞こえない声で「もう春も近いんだから冷え性そろそろマシになるでしょ」と呟く。
「っざけんな。」
「私は嘘は方便とかそれ以前に嘘をつけない人間だけど。クズ。下衆。外道。」
「…。」
「私の挑発に乗ればいいじゃん。いつも煽ってくれるお返しだよ。どう?嬉しい?」
「お前なぁっ!」
「シェイネさん。傷はつけない。さっきのところの記憶だけ抜き取れる?」
ラズルはそう言ってドゥンケルハイトの首を狙って手刀を放つ。
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