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一方その頃医務室では、オルティスが明らかに怪訝な表情をアルテミシアに向けていた。
「さっきの子じゃないか。驚かせて申し訳ないね。悪意はないんだ。必要なことだったんだよ。」
「……先生の処置が適切でなかった場合、錯乱薬の使用後は廃人になる例もありますよ?」
「そこまで高濃度じゃないけど…。」
「認識が甘いうちは、あれこれ使うべきではないです。武器だってそうでしょう。」
「……はぁ〜。あのね、手段を選んでる余地なんてないんだよ。」
「……ふぅ。」
オルティスは一度息を吐く。その仕草を見たカラニとアードラーの顔が青くなる。
─やばい。アイツの言動でチャーリーの急性ストレス発散処置の安全装置が解除されてる…。─
「…ディスカリータの方と連携しているのはよく分かりますけど…メンツの厳選に見覚えがあるので。……しかし私を選ばなかった理由も分かりませんし、一体どうやってこの人たちから情報を引き出そうとしたんです?お二人はご存知で?」
オルティスの問いに洪とコルボーが首を横に振る。アルテミシアは少し考える素振りを見せる。
「煽られてね。私も少しばかり苛立っていたのかもしれない。まさに今のようにね。ことを急いた結果…やっちゃたよね。」
「「は?」」
「マノ、やべーぞアイツキレた!キレた!」
「ちゃー……違う、シャーロットぉ…ちょっとぉ。」
「サナーレ、どうどう…。」
「いいかい?私も無知じゃないんだ。リスク管理は徹底してるよ。」
アルテミシアはそう言った。
「理性はある方だよ?」
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