#66『影』

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シェイネは、薬草をしっかり拾ってはかさの浅いバスケットに入れていた。そしてキョロキョロと辺りを見回していた。 ─うーん。ここも違うか。これ以上採ると、自然云々のバランスを崩しかねないし別の場所に移動するか…。─ 「あの。」 「ん?…え?私?」 「も…も、もし、薬草をお探しならいいスポットが…あり、ますよ?」 黒髪の少女に話しかけられ、シェイネは目を丸くしたが、すぐに柔い雰囲気をまとう。彼女なりに、その少女が悪い人ではないと判断したのだ。 「場所、教えていただけませんか?」 「…えっと、うまく案内できないので…えと、一緒に─。」 「…いいんすか?…ありがとうございます…。」 そう言ってシェイネは少女の後を着いていく。ふと気になったことが頭をよぎったシェイネは尋ねた。
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