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「……あ、の。」
「な、なんですか?」
「君は…現地の方で?詳しそうなんで…。」
「えっと…まぁ…そんな、感じです。」
「ってなると…南部校舎の…?」
「え、あぁ…まぁ。」
少女は、少し吃りながらもしっかり受け答えをしてコクリと時折頷いた。
シェイネは少し眉をひそめた。
─…シネスティマタ生なのに、私の顔を見て何も言わないのは妙だな…。いや、顔って出されてんのかな。本部じゃぁ顔は知られてたけど…顔見知りじゃない限り他の校舎じゃありえないのかな…。─
「南部校舎かぁ…いいっすねぇ。一年中比較的あったかいとこですし。ほら、今十二月末でしょう?シネスティマタとかは寒いですよこの時期。コートを羽織ってないと寒くて死ぬかと錯覚しますから…。」
「ま、まぁ…えーっと…その、なんて言うか…。話、下手でごめんなさい。」
「いや、私の方こそ妙な話題ばっかで。」
シェイネは少女に向かって苦笑してみせた。
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