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「好きなんだ!俺と付き合わない!?」
皆がいる教室で告白をされて、時雨はきょとんとしてしまった。
目の前にいたのは、同じクラスでいつも明るく元気で中心にいる柊木竜也だった。
まさかの人気者に時雨の内心は驚きが隠せなかったが、それを表情には出さずにニッコリ笑うと頭を下げて「ごめんなさい」と謝罪をした。
これが1番だと思い、顔を上げて相手を見ながら伝えた。
「私、貴方みたいな人に興味ないの、だから付き合えないわ」
いつも通りのきっつい言葉に、クラス内が冷え切ったが時雨は表情を変えることなく、その場を去って行った。
心の中で謝りながら…。
時雨が出ていった教室はザワザワと騒がしくなり、1人の男子が竜也の肩を抱いて声をかけた。
「いやいやいや!無理だって!波坂さんなんて俺達じゃ無理無理!確かにあのボンキュッボンな体には興味あるけどよー!」
男子の言葉に「うわ、男子最低ー」と女子から言われて男子は否定していたが、竜也は何も言わずに男子から離れると一言言った。
「俺、そんな目で波坂さん見てた訳じゃねぇから!」
「えー!?竜也までそんな事言うのかよ!!大体お前は波坂さんのどういうところを好きになったんだよ!」
「めちゃくちゃ優しいところ!」
そう言うと竜也は教室から出ていき、教室内に残っていた全員が驚いていた。
教室から逃げてきた時雨は、図書室の机に突っ伏してため息をついた。
まさか告白を教室でされるとは思わなかった。いつも通り告白を振ったが、やはり心の中では謝罪でいっぱいだった。
(柊木くんに申し訳ないことしたな…でも、柊木くんがモテるのは知っているし…これを機に誰かと接近してもらえたら、いいな…)
そんな事を考えていると、何やら視線を感じて顔を上げると…何故か向かいに竜也が座ってジーッと見つめてきていて、時雨は大きな声を上げそうになったが何とか耐えて小声で声をかけた。
「ちょ、ちょっと、柊木くん?何か用かしら?さっきの件なら私、断ったんだけど?」
「おう、でも俺は諦めないから。いつか波坂さんを振り向かせるから」
親指をグッと立ててキリッと凛々しい顔を見せてきた彼に、時雨は思わず笑ってしまい竜也の表情はパァっと明るくなった。
だが、すぐに我に変えると時雨は立ち上がってキッと相手を睨んだ。
「ごめんなさい、迷惑だわ」
きっぱり言い放って、時雨は図書室を後にしようとしたが…
「俺!絶対諦めないから!!!」
竜也の大声に、すぐに図書室の先生が飛んできて竜也は怒られていて、そんな竜也を見てから時雨は図書室を後にした。
(どれだけ来たって…数日後には、可愛い彼女がいるはずだから…)
そう思ったが…
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