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由美を置いてマミやんと二人でドアの方に歩き始めた。
「怖いから博明さん先に行ってもらえますか?」
「あ、あぁ。いいよ」
――大丈夫。俺はビビってない。
足音を立てないようにドアに向かって歩いていく。マミやんが後ろからついてくる。
――先に青木たちに気づかれたらまずい。静かに、静かに・・・。もう少しでドアだ。
「待って!」
柱の陰で隠れて待っていた由美が、突然駐車場に響くような大きな声で呼びかけた。その声に驚いて博明が後ろを振り返るとすぐ後ろにマミやんがいた。
由美が駆け寄ってくる。
――何してるんだ。静かにしないといけないのに、死にたいのか。
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