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これから
間違いない。レスキュー隊が入口のがれきの方から声を掛けている。
「誰かいますかー!」
「いまーす!こっちでーす!」
と、博明はレスキュー隊に応えた。どうやら声が届いたようだ。
「クソ!全員死ね!」
そう言ってマミやんは自分の首にナイフを刺した。
普通はそんな風に自殺できないのかも知れないが、すでに数人を殺した彼女にはどうやったら人間が死ぬのか、その力に入れ具合がよく分かっていたのかも知れない。
「マミやん!」
酷い暴言と一方的な理屈。
殺人の理由なんてそんなものだろうけど、彼女の中の怒りとか不満がぐつぐつと混ぜ合わさって行き場を失った結果なのだろう。
マミやんの首から血しぶきが飛び、棒立ちのまま後ろへ倒れた。
血の海が広がっていく。
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