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「マジで?」
お妃さまは魔法の鏡にメンチを切りました。
「マジでございます」
「本当に白雪姫なの?」
お妃さまは右手に持ったハンマーで左手をペシペシ叩きながら、もう一度鏡にたずねました。
「はい。世界で一番美しいのは白雪……」
魔法の鏡が答え終わる前に、お妃さまはその手に持ったハンマーで鏡を叩き割りました。
そして、怒り狂ったお妃さまは家来に命じました。
「白雪姫をシバき回すからココへ連れてらっしゃい!!」
命じられた家来は急いで白雪姫の元に向かいました。
しかし、それは白雪姫を捕らえるためではありませんでした。
「ささ、白雪姫様、こちらへ」
家来は白雪姫をお城の裏へ案内すると、その隠された裏口から白雪姫を外へと連れ出しました。
「どうしたの?」
「お妃さまが白雪姫様の美しさに嫉妬して、アナタをシバこうとしているのです。お早くお逃げください」
戸惑う白雪姫を家来は強引に馬に乗せました。
「さ、お早く」
「わかったわ」
白雪姫は家来に向かって大きく頷きました。
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