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自宅への直線に差しかかる。遠くから警視庁の一人が見える。恐らく姉の愛香の護衛だろう。
(正直、先生の超能力の考察は重要じゃない。問題はなぜ警察関係者がいるのかってことよね……。予想はできる。特別教育機関を卒業した私となっちゃん、特に私の監視。目立った動きを避けたいために潜入に長けた先生が選ばれた感じかな。そんなに警戒しなくても危ない超能力なんて開発しないって……。まぁ警察関係の人なら悪い人じゃないだろうし、とりあえず放っておいても大丈夫かな)
自宅に入ってローファーを脱ぎ、綺麗に揃える。少し伸びをしてリビングへ向かう。
(んー……ちょっと頭使い過ぎちゃった)
瑞希は扉を開き、リビングへ入った。
「ただいま〜」
そこには内務省から派遣された世話係兼護衛の阿部 翔子、そして隣には艶のあるロングヘアーを下ろし、瑞希に背中を向けている女性が車椅子に腰掛けている。
瑞希の言葉に反応して振り返り、笑顔で応えた。
「お帰り、みず」
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