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実際、瑞希が〝あなたの生存証明〟を使って残留サイクスから犯人の超能力のタイプを特定し、また、残留サイクスの特徴を読み取ってしまうことができたら多くの事件は楽になるだろう。しかし、そのために高校1年生になったばかりの女の子を巻き込むなどあってはならない。ましてや実の妹である。愛香は将来的にも瑞希を警察に巻き込むことに全力で反対している。そういった思いを持ちながら愛香は玲奈と瀧と共に現場へと向かった。
「翔子さん、お姉ちゃんまた捜査みたいだね」
「そうね。私も詳しくは分からないけど結構大変みたい」
「最近ニュースでよく報道されてるやつだよね?」
「ふーん、すぐに犯人が捕まればいいけど……」
「そうね」
「私、いつかお姉ちゃんの役に立てるようなことしたいな」
「まぁ高校生になって間もないし、進路のことはゆっくり考えれば良いんじゃない?」
「まぁ、そっかー」
瑞希はそう返事をした後、キッチンへ向かい、夕飯の支度の手伝いを始めた。
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