第4話 - 日常と異常

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 月島姉妹と翔子が住むこの家は政府が自ら提供している。愛香の超能力は捜査において非常に重要な役割を担っており、彼女の護衛兼世話係として翔子は派遣され、快適に過ごせるようになっている。  瑞希は2階にもある洗面所で顔を洗った後パジャマから制服に着替え、1階に下りて食卓につく。  ふっくらとバターを含んだ香ばしいクロワッサン2個が入れられているバスケット、ベーコンエッグにレタスとトマトが丁寧に盛り付けられた皿が並べられている。 「飲み物どうする? 牛乳? ココア? それともコーヒー?」 「私コーヒー飲めないよ。今日はココア飲みたい」  少ししてからココアが出される。 「瑞希ちゃん、早くコーヒー飲めるようになったらコーヒー3人分揃えるだけになるから楽なんだけどな〜」 「精進します」  瑞希は朝食をしっかりと食べた後、学校へ向かう準備を始めた。 「行ってきますっ」  ローファーを履き片足ずつトントンッと蹴った後、瑞希は翔子に挨拶した。   「行ってらっしゃい。上野さんにもよろしくね」  翔子は瑞希の背中が小さくなるまで見送った。
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