第4話 - 日常と異常

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 2時間目の授業が終わり、3-4時間目の体育の授業のために瑞希と菜々美は更衣室へ向かい、着替えている。 「今日の体育、体力測定テストだよ……」 「月ちゃん、運動神経も良いじゃん」 「いや〜でもキツいよ」 「私はちょっとズルしちゃおっかな〜」 「うっわ、それなっちゃん超能力使う気じゃん。バレたら怒られるよ?」 「そんな思いっきり使わないよ。バレない程度に使うの」 「ずっるー」  瑞希はブラウスを脱ぎ、キャミソール姿になる。 「月島さんキレー」 「肌白い」 「スタイル良いー」 「上野さんもまじでスタイル良い」  クラスの女子たちが2人に羨望の眼差しを向ける。   「あんまり見ないでもらうと嬉しいかな……」  瑞希は恥ずかしそうに顔を赤らめ、自分のキャミソール姿を隠すようにして腕を前に組む。 「恥ずかしがっちゃって可愛いですなー、月ちゃん」  瑞希とは対照的にクラスの女子たちと一緒になって騒いでいる菜々美が冷やかす。    「まったく」と少し呆れた顔をした瑞希は体育服へ着替えてとっとと校庭へと向かった。
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