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そこへ徳田花が2人に寄って来た。
「上野さん、あなたやったわね?」
「何のことですか、花ちゃん先生?」
「はぁ、上手くやりなさいよ」
菜々美は悪戯っぽく笑うと次の指定された場所へと逃げるように猛ダッシュで向かった。
「先生、解除してくれたんですね」
瑞希は両腕を後ろに組み、徳田を下から覗き込むようにして近付きこっそりと声をかけた。
「何のことかしら?」
「ふふっ、先生とっても似合ってる」
「ありがとう」
「でも髪の毛いっぱい伸ばしてメガネ外した姿も綺麗だったのでまた見たいです」
「考えとくわ」
瑞希はニコニコしながら菜々美が向かった方へと歩を進めた。
「(上野さんの超能力も単純だけどなかなか便利よねぇ。物質生成型超能力者だけど性能はまるで身体刺激型。サイクスって奥が深いわね……)」
徳田は自分の次の担当である体育館の方へと移動し始めたその時、一本の電話がかかる。
「もしもし」
警視庁からの連絡であることを確認した徳田は誰にも見られないように体育館の裏側へと向かった。
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