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 新しい娘もできたことだ。気分がいい。 昼寝ついでにテレビでも観よう。 頬杖を突き、国営ニュースにチャンネルを合わせると、 あの男の顔が映し出された。 改めて犯罪者の人相が色濃い。 凶器の扱い方に慣れていない彼が捕まるのは当たり前さ。 犯人は誘拐の容疑で逮捕されたが、 世間は肝心の少女が行方不明だと騒いで止まない。 私が責任を持って保護しているのに、人の苦労も知らないで。 あの子は丈夫な檻の中でお利口さんにしているよ。  テレビを消し、眠りに就く体勢でソファに掛け直そうとしたそのとき、 インターホンが来客を報せる。 モニター越しの客人は嫌味な制帽を被っていた。 「失礼致します。警察の者です。  最近巷を騒がせている少女連続誘拐事件について、少々お話を伺えませんか?」 正義の犬め。なぜバレた? 流石に取っ替え引っ替え連れてきすぎたか? 愛しい少女に魔の手を伸ばす悪党は致し方ない。始末するのみだ。 失敗すれば私も檻行きか。却って腕が鳴る。 正しいナイフの使い方、教えてあげるよ。刃は既に鋭く研いである。 「えぇ、詳しいですよ」 いけない。動揺を演じるのを忘れていた。
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