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夕食の後はお風呂にゆっくりと浸かる。流石にお風呂まではついていけないので、ここで初めて別々の時間を過ごすことになる。和咲が入っている間は、たいてい私はぼんやりテレビを見ていたり、雑誌を読んだりしてときを過ごす。
ガチャ、とドアが開く音がして目が覚めた。どうやらうたた寝をしていたらしい。
「あら、起きてしまいましたの? かわいい寝顔が見れるチャンスでしたのに」
「寝顔なんていつでも見られるじゃないか。一緒に眠っているのだから」
爽やかーーと思われるような笑顔を向けると、和咲も微笑んだ。お風呂上がりすぐで頬が紅潮しているのもまた、魅惑的だった。
「光の下ではなかなか見られませんわ。いいお湯でした。どうぞごゆるりと堪能してください」
「仰せのままに」
私達はいつものように笑い合うと、また少しの間別々の時間を過ごす。
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