日記

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そして次の日、夫が仕事に行くのを見送り、準備をしてレンタルボックスに向かった。 有難いことに子どもは義母が見ていてくれる。 義母との関係が良好で本当に良かったと心から思った。 周りを見渡し、夫がいないか、夫の知り合いや会社の人がいないかを確認し、レンタルボックスを開いた。 するとそこにあったのは…… 大量の文房具や日用品だ。 なんだ、ストックする癖があるのか…… と思ったがよく見ていると知っている物ばかり。 知っているというよりも昔なくした物ばかりではないか? 確信は持てないけど…… 私のお気に入りの箸置きも飾られているし、最近なくなったハンドクリームもある、文房具だって…… 失くしたと思っていたものばかりだ…… …………ふと視線を感じ振り返るとそこには夫がいた。 恐怖を感じた。震えが止まらない。 何故ここにいるの?会社は? 軽くパニックになった。 そして震えながらも絞り出すような声でこう聞いた。 私の私物を盗んだの……? ストーカーだったの? 夫はこう言った。 君が悪いんだ。 僕の心を盗むから。 好きで好きで堪らなくなって泥棒紛いなことをしてしまった。 ストーカーのように後を付け回しはしなかったが、どうしても君が触れた物が欲しくて欲しくてたまらなかった。 だから盗んだんだ。 夫は以前住んでいた場所の近くに住んでいて、たまたま電車に居合わせたで私に一目惚れをしたそうだ。 同じビルで働いていたこともあり、私のデスクを把握し物を盗んでいたと。 引越した後は、同じ職場に転職し盗むという行為を必死に抑え、猛アプローチをかけ、結婚にまで至ったという。 だが結婚し子どもが産まれた後、私が子どもばかりを優先するからどうしても気持ちを抑えきれず盗んだ……と。
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