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【 ここんとこ 】
「あはは、何だそうか。むしろ僕はそれが君のチャームポイントだと思うけど」
「えっ? チャームポイント……?」
俯き加減のその少女は、上目遣いに僕のことを見た。
「ああ、君の最も魅力的なところ。僕はむしろそこが一番好きだけどな」
「えっ、好き……?」
「あっ、ごめん。初対面なのに、こんなことを言って。そばかす、僕の母さんもあって、遺伝でさ。ほら、僕の鼻のところにも薄っすらとあるでしょ? この辺りに」
僕が左手で指差すと、彼女は突然顔を近づけてきた。
距離にして、10センチほどだろうか。そんなにも近くで見られると、こちらも恥ずかしくなる。
じーっと僕を見つめている。そんな寄り目がかわいらしい。思わず僕も苦笑い。
「ほんとだ」
「でしょ? だから、君と同じだよ」
彼女はそばかすを気にしている。
でも僕はむしろそばかすがないと、物足りないと感じてしまうほど。
僕を見つめる彼女の顔から視線を逸らすように下を向くと、彼女の大きく風船のように膨らんだ白い胸元が目に入った。
まだ、僕と同じ年頃だろうが、濡れた水色のチェック柄の服から大きくかわいらしい花柄の下着が透けて見えた。
今度は思わずこの青い大空に目を向けた。
濡れて透けた彼女の大きな下着とこの夏の青空は、何だか似ている。
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