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裏切り
咲茉は、大学を卒業し東京で就職して実家を離れた。
やっと男性恐怖症も克服し、会社の先輩と付き合い始めた。結婚も匂わせる先輩とは会社に秘密で、他人のふりをする事になっていた。
休みの日には私の家に来てくれて、愛を囁いてくれる先輩を信じていた。
そして先輩から結婚資金が必要だからと、何度もお金を要求され預けた。咲茉は彼氏にのめりこんでいた。
そして捨てられた。
会社内で二股をかけられ、預けたお金も使いこまれていた。
職場では私が横やりをした噂がたち、職場にいずらくなり退職することにした。
みんな私の話を聞いてくれなかった。
精神的ダメージが大きく落ち込んだが、お金もなく、両親にも言えない。何のとりえもないあたしは就職も困難で、自暴自棄にもなっていた。
とりあえず求人雑誌を見ているとピアノを弾く仕事があった。それはクラブの店だったが、どうしてもピアノを弾きたい欲が勝ちそこで働く事にした。
始めはピアノを弾くだけのつもりだったが、人が足りないからと接客も頼まれ、給料もよかった事もあり引き受けた。
男はやはり苦手だったが、人間関係に疲れたあたしにはちょうどよかった。
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