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「敵兵だぁ!!」
それは何の前触れも無く。
夜も深まり、月も出ていない真の暗闇が包む日。動物だけでなく、草木ですら眠るような静寂。それに紛れ、敵の軍隊がすぐそこまで迫っていたのだ。
勿論、見張りは夜も関係なく周囲を警戒している。だが敵は松明を消し、なるべく足音を立てぬよう忍び寄っていた。更には黒に統一した衣装を身に纏い、徹底的に気配を消していた。
敵の戦術の方が上だった。
「オオオオオオオオオ!!!」
奇襲を成功させてしまい、見張りの隊が突破されてしまう。
辛うじて大声で危機を知らせたが、彼らの運命はここで終わってしまった。
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