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作戦
「そういえば先輩、明日明後日どうするんですか?」
「どうって普通だろ」
「でも文化祭当日ってこの辺も人きますよ?」
「文化祭?もう?」
「忘れてたんですか....」
「文化祭か...休むか。来てもいないからな」
「え〜 一緒に周りましょうよ!」
「嫌だよ、会いたくない人が多すぎて無理」
「会いたくないってなんでですか?」
「.........」
俺には言えない理由ってことか....
「まぁ、理由はいいです。その会いたくない人に先輩だってバレなければいいんですね?」
「そうではあるけど無理だろ」
「今年の文化祭って仮装ありなんですよね」
全身覆える仮装.....あっ!
「カ○ナシとかどうですか?全身隠れて顔も隠せる」
「実際にするかどうかは置いといて文化祭は明日なのに間に合うのか?」
そうだった!買うのも作るもの間に合わない.....諦めるかぁ
「俺の家に狐のお面があるけどそれでもいいか?」
「先輩!いいんですか!?」
「今回は折れてやる。ただ体を隠せるのが無いからそれをどうにかしろ」
「狐に合うやつ....お父さんのロングコートとかどうですか」
「どんなの?」
「えっと、黒色で襟がでかくて鼻ぐらいまで隠れるやつですね」
「全く狐に合わなそうだけど、まぁいいか。明日忘れんなよ」
「了解です!」
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「コタの親、体デカすぎねぇか」
「たしか身長は185超えてるって言ってました」
「そりゃあこんなにぶかぶかな訳だ...袖とか余りまくりじゃん」
でも袖とか裾は余ってるけど全体的にはおかしくないし似合ってるな
「先輩、めっちゃ格好いいですよ!」
「これを見てもおんなじことがいえるか」
「うわ、お面つけると途端に不審者感が出ますね」
「でもこれで俺だってバレないな」
「完璧です!」
「そうだ。出る前に言っておくことがある」
「なんですか?屋台ならいくらでも奢りますよ?」
「金ぐらい自分で払う。そうじゃなくて俺から離れるな。それと先輩禁止」
離れるなは分かるけど先輩禁止...?
「先輩禁止って?」
「呼び方だよ。先輩じゃなくて名前で呼べ」
「でもそれじゃあバレちゃうんじゃ」
「だから圭吾じゃなくてケイってよべ」
「わかりました....ケイ」
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