文化祭

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文化祭

「どこから周ります?」 「なにがある?」 「ん〜 所詮田舎高校の文化祭ですからそんな凄いものはないですね」 食べ物系はお面を外さなきゃだから無しだとすると.... 「部活展示、体育館での出し物、クラスの出し物とかかな?」 「なら取り敢えず体育館行くか」 「そうですね」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「カラオケ大会とか創作の中だけだと思ってたけど現実でもあるんだな」 「そりゃあありますよ。皆意外と歌上手いですね」 「こういうのは歌がうまい陽キャしか出場しないからな」 「なるほど....」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「なんか文化祭っていうか音楽祭って感じだったな」 「あれだけ見たらそうですね。そういえば俺の友達は文化祭の劇で王子役をやらされてましたね」 「うわぁ....でもコタの友達なら陽キャ側か。なら平気でやるか」 「先輩のその陽キャに対する偏見はなんなんですか」 「あってるだろ?」 「半分くらい?」 いや、俺もそんなに分かんなけどね 「まぁ、そんなことは置いといて混む前に昼ごはん買いに行くぞ」 「食べるんですか!?」 「そんな驚くことか?」 「だってお面外さないとじゃ」 「人のいないところに行けばいいだけだしコタの昼ごはんは買わないとだろ」 なるほど.... 「何買いに行きますか?食品科が結構いろんなの出してるんですよ」 「んー 甘い物ある?」 「ありますよ」 「じゃあそれにする。行くぞ」 「はい」 流石に菓子類だけじゃ足りないだろうから他のものも買っとこう 「そういえばコタはクラスのところに行かなくていいのか?」 「大丈夫ですよ。今日の俺は見回り係みたいなものなのでこうして歩いてるだけで仕事をしてるんですよ」 「あぁ、委員会の仕事か」 「そうですよ〜 先輩の委員会はなんですか?」 「................」 「先輩?」 「小太郎。予定変更、そこの教室入るよ」 「えっ....わかりました」 なんでいきなり.....あの人たち3年生? ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「ここ迷路ですかね」 「多分な....」 「先輩、さっき前から歩いて来てた人って例の「会いたくない人」ですか?」 「そうだよ」 「なんで」は意味ないか 「そうですか。じゃあ気をつけて動きましょう」 「小太郎。」 「なんですか?この迷路意外と難しいですね」 「ごめん。こんなことに付き合わせてごめん。今日はもう帰るよ」 「本当にごめん。ありがと」
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