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不在
「失礼します。先輩元気ですか?」
いない!?ベットは空、机の下にもいない
まさかベットの下か??
「本当にいない....教室にいるの?」
「おい、なに保健室荒らしてんの?強盗ですか?」
「えっ!?藤原先生がいる!」
「そりゃあいるに決まってんだろ保健室なんだし」
「いやいや....先輩に会ってから3ヶ月あって初めてここで見たけど」
「先生には敬語を使え。ほら、お話は後だ。さっさと片付けろ」
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「で、何から聞く?」
何からって
「今日、杉村がいない理由か?俺がいつも保健室にいない理由か?」
「それとも杉村がずっと保健室にいる理由か?」
「もちろん全部...って言いたいけど最後のはケイ先輩が話してくれるのを待ちます。だから他の2つを教えて下さい」
「わかったよ。まずは俺か。俺はいつも職員室いるから学校にいないわけじゃない」
養護教諭が保健室にいなくていいのかよ
「ちゃんと扉に職員室にいるって書いてるしな。読んでないだろうけど」
「そんなのありました?」
「あるんだよ。帰りに見てけ」
そんなのあったんだ....
「それで君の大好きな圭吾先輩は単純に欠席してるだけだよ」
「よかった....よかった?」
「多分仮病だから心配は無いと思うぞ」
よかった.....
「じゃあ今度はこっちから質問するな」
「は?」
「小野、お前杉村と一緒に文化祭回ってたんだってな。なにか見たか?」
「....今日の欠席となに関係があるんですか?」
「あいつはそもそも体調不良ぐらいじゃ休まないんだよ」
なら原因はあの人たちか...
「名前はわからんですけど3年生の先輩を見た途端いきなり帰っちゃて」
「ん。わかった。多分明日には来ると思うから首を長くして待っとけ」
待ってるだけ。なにも出来ない?友達なのに?
「先生!俺に出来ることは無いですか!」
「なんで?」
「俺は先輩の友達なのになんにも出来ないで待ってるのは嫌なんです!」
「友達ねぇ....小野は何通学?」
「えっ?自転車ですけど...」
「じゃあプリント届けるのお願いしていいか?」
「わかりました!」
「じゃあ放課後に寄ってけ届けも纏めておくから」
「はい!じゃあまた放課後に来ますね!」
「は〜い。授業遅れんなよ〜」
「失礼しました!」
役に立てる!先輩の家!
友達の家に行くなんて何回もあったのになんか緊張するな.....
(お前の気持ちはとっくの昔に友達をこえてるよ)
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