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訪問
来てしまった....
落ち着け。チャイムを鳴らして親御さんにプリントを渡す。それだけだ
でも緊張する!!
ピンポーン
「はーい、今行きます!」
先輩の声!?親じゃない!
ガチャッ
「どちら様です...か....」
「えっと...小野です....」
「何しに来た...というかなんで住所知ってんだよ」
「藤原先生に頼まれてプリントを持ってきました!住所も先生に聞きました」
「あ〜 うん、ありがと」
「じゃあ俺はこれで!」
「待て、お茶ぐらい出してやるから上がってけ」
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「ほら」
「ありがとうございます...」
「いつもみたいに「なんでですか」って聞かないのか?」
「聞きたいですけど元気そうだったのでいいかなって」
「そうか」
「それより!先輩って家では眼鏡なんですね」
「学校用のが壊れてつけてないだけだよ」
「外でつけてなくて平気なんですか?」
「そんなに悪くないし授業中とかだけだったからな」
「イケメン度2割増し...」
「何いってんだ....」
「ただの事実です。.....先輩、明日は学校来ますか?」
「あっ!無理はしてほしくないんですけど!やっぱ先輩がいないと寂しいな〜って!」
「ははははっ!寂しいって!」
「なに笑ってるんですか!俺は真剣なんですよ!」
「ごめんごめん。大丈夫、明日からちゃんと行くから」
「本当ですね?約束ですよ?」
「疑り深いなぁ。俺は嘘はつかないからな」
「そもそも教えてくれないですもんね」
「そんなこと言うなって。コタの為でもあるんだから」
「どういうことですか...?」
「さっ!暗くなる前に帰れ〜」
「誤魔化し方下手くそですか....」
「なんのことかな〜」
「いいですよ...じゃあまた明日です」
「また明日な」
ガチャン
教えてくれないのは俺のため、か.....
でもそんな事しないで頼って欲しいって言うのは我儘なのかな
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