夢中のユメ

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 男が、わり箸を取って、食べようとすると、レムが小声で、 「ここのラーメン不味いから、二階へ行きましょう」  彼女は男の手を取って「さー」と引っ張った。  男はニャッと笑うと、 「悪いけど、このラーメン、後にするから」  レムと二階へ向かった。  二階は、なかなか古風な感じの寝室だった。  男がベッドに座ろうとすると、レムが、 「もっと面白い所があるのよ」  押入れの戸を開けた。  見ると、そこは歓楽街の入り口だった。  男も大喜びでレムにつづいた。  レムが入ったのは、最も風変わりで大きな玄関の店だった。  そして彼女は、男と一緒に三階の奥の部屋に入った。  十帖ほどの部屋で、実に感じの良いベッドがあった。  レムが、まっさきに衣類を脱ごうとすると、男は勝手にベッドに横になり、寝てしまった。 「えっ、寝るの?」  すると男の頭から、別の夢が現れた。
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