14話 不気味な髪の森

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 穴の中に落ちた始めは地中深くだったが、(ライバル)の方へと進めば進むほど穴の中は登坂になり、地上に近づいていった。 (こんな穴の中にいたら、(ライバル)もさすがに酸欠するよね。皆も無事だと良いな)  美里(みり)は妙に納得した。また、地上にいる時の小さい穴は、この地中深くの空洞と交通しており、酸素を地下に送る効果があったのだと分かった。 美里が仲間の安否を祈った時、それは絶望に変わった。  酷い異臭が鼻につくと思い、その方向に懐中電灯を照らした。見ると穴の地面に誰かが引きずりまわされたような血痕と服の切れ端があった。 その時、式神が膨大な魔力を察知し、場所を特定した。美里は凄惨な現場を目撃し、仲間を救出するべくして走った。 (皆はこっちだ……! (ライバル)も!)  進むにつれて、穴の中に松明の明かりが灯っているのが見えた。穴の奥は真っ暗で見えなかった。すると突然、探知をしていた式神の反応が感じられなくなった。 (気づかれた!)  式神は敵襲を受け破られてしまったようだった。美里は懐中電灯を仕舞い、松明の明かりを頼りに一気に(ライバル)のいる場所へと走って行った。
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