14話 不気味な髪の森

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サジノスケ「お、おうよ。俺は凄いんだぜ! な、兄弟!」    サジノスケは美里(みり)にたじたじになりながら話す。そして、隣にいたシイの肩を組んだ。 シイ「……ぐぅ」 リング「サジノスケ、シイ君聞いてないみたいだよ」 ウラ「本当に何でこの状況で寝るのかしら……コイツ。おいっ! 起きろ!」  ウラに怒鳴られてシイは不機嫌に目を覚ます。起こしてやったのに、なぜそんなに不機嫌なのかとウラは呆れる。  そうして、”ファイト”に参加してすっかり定着した(?)凸凹チームリングのやりとりは終わった。再び、五人は北へと進んでいく。  太陽がすっかり空高く昇ってき始めた頃、今度は髪の毛だけでなく、地面の至る所に穴が開いていた。始めはネズミのような小動物しか通れない程の小さな穴だったが、進んでいくうちに穴の大きさは大小様々なものとなり、とうとう人が一人通れる程の大きさの穴が現れた。  ここら一帯は木々や地面に争った跡がある。酷い場所だと、地面が焼けたのかどす黒く変色していた。嫌な匂いが周囲に立ち込めている。そして、穴からは、例の髪の毛が出ている。 シイ「……」  シイは変色した地面を難しい顔をして見ている。 リング「何か、(ライバル)の手掛かりはあった?」 シイ「いや、別に何も」  リングが声をかけると、シイはその場から離れた。リングはどうしたのとだろうと首を傾げた。 サジノスケ「下だ、下にいるんだな」  キリッとした表情でサジノスケは皆に言う。 ウラ「アンタねぇ。顔を決めて大発見したぜ、みたいな顔をしているけど……下に(ライバル)がいることなんて、全員分かっているわよ」  サジノスケはウラに言われて、しゅんと小さくなった。 ウラ「それより、こんな数の穴……。どうやって(ライバル)の位置を探っているのかしら」 リング「も、もしこの穴の数だけ(ライバル)を捉えていたら、相当強敵かも」    各々が近々戦闘が近づいていることを警戒し、憶測を交わす。そんな中、一人全く緊張感のない者がいた。
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