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サジノスケ「おーいっ! 皆見てくれ! 一番でっけぇ穴!」
他の四人から少し離れた場所に、人が何人も通れそうな大きな穴が開いていた。サジノスケはその穴の近くにいた。
ウラ「アンタ馬鹿なの?! そんなところにいたら、敵に見つかるでしょ! もっと危機感持ちなさいよ!」
サジノスケ「この穴、どこまで掘られているかよく見えないくらい、深いぞー!」
ウラ「尚更、危ないじゃないの!! 早くこっちに来なさいよ!」
リング「サジノスケってば……。で、どうする?やっぱり穴のない方は遠回りだよね」
サジノスケを放置し、四人は穴の開いていない地面の方向がゴールから遠くなるか、地図を広げて確認した。
やはり、穴の開いていない方向はゴールとは逆の南方向だった。だが、ここは得体のしれない敵と戦闘になるよりは遠回りの方が安全だろうという結論に至った。
美里「サジノスケ君! 危ないよ! そこから離れて! 今、作戦会議をして、それでねー」
美里がサジノスケに近づき、彼に地図を見せた。すると、どこからか大きな音がした。
ボコボコボコッ
ほんの一瞬の出来事だった。美里が地図に視線を移した瞬間に目の前にいたサジノスケが消えた。
美里「?!」
後ろを振り返ると、さっきまでリング・ウラ・シイがいた場所にも誰もいない。代わりに、人が一人通過できる程の大きさの真新しい穴が四つそこにあった。
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