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「ありがとう トキ
貴方がこんなふうに変わるなんて思いもしなかった
この車 いいわね
この車ならマイペースで生きて行けそうね」
「うん 走りたい時に走って 休みたい時に休んで」
「実はね お母さん トキのことが心配で この18年間の間 たま~に貴方のアパートの近くに行ってトキのこと見てた」
「えっ? 嘘! やだ~ 全然気づかなかった
声をかけてくれれば良かったのに」
「そうねぇ お母さん 怖かったんだと思う
何度も「トキ」って呼ぼうかと思ったけど その後の言葉が見つからなかった」
「そうよね 私 きっとひどい顔してたと思うし 声なんてかけれなかったわよね」
「それもあった でも〜途中から気付いたの この娘は今覚悟をもって生きているんだ!って
今は母親と名乗る事もできず 娘と暮らすこともできず見守るだけ いつか一緒に暮す日を夢見て必死なんだって
そしたら それを見守るのが貴方の親である私の役目なのかなって思って
最初は辛かった けど段々のトキの表情が変わってきてほっとして 見に行くことを止めた
後は我が娘を信じようって 」
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