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出会い ②
『やめてください!離して!』だって!?
状況を確認する前に、和は声がする方に飛び出した。
するとそこには20代ぐらいの男が3人が、スーツを着た美少女のように可愛い10代ぐらいの少年の腕を掴んいる。
「!!」
現場を見て、和の表情がみるみる変わっていく。
「何してんだよ!」
言うより先に、和は少年の腕を掴んでいる男の腕を捻じり上げると、男はそのままアスファルトに倒れた。
「ひえ~」
現場を見ていた他の男達は、倒れ込んだ男を立ち上げさせ、そのままその場から逃げ去った。
「君、大丈夫?」
先ほどまで腕を掴まれていた少年の方を見ると、
「すごい…」
少年はキラキラした目で和を見つめている。
「あ、ありがとうございます!」
ガバッとお辞儀をし、和にお礼を言う。
「怪我はない?」
あまりじっと見たら怖がられるので、和はチラッと小年に怪我はないか?と確認したが大きな怪我はなさそうだ。
はい!怪我はないです!」
ニコっと少年は笑い、ガッツポーズを作ってみせた。
「よかった。さっきみたいな奴がいるかもしれないから、気をつけなよ。
和はなるべく少年を怖がらせないように、優しく話すが、いつもならこれでも恐れられて、和が助けたはずなのに周りの人には、和がいじめていると勘違いされる。
他の人に勘違いされる前に、立ち去らないと…。
「それじゃ」
と和がその場から立ち去ろうとすると、
「待ってください!」
少年が和のスーツの上着の裾を引っ張った。
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