Prologue

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「…まだその気に…なってくれないんですか?」 玄関から背中を押されて部屋へ押し込まれ、身体の向きを変えられると、仰向けにソファへと押し倒された。 背中の下になった長い髪を、何とか身体の上へと引き上げる。 「…何…の、こと?」 すかさず、右手がブラの下へと入り込んでくる。 反対の手で自分のネクタイを外している。 …ホント、器用なオトコ。 「オレを、(あおい)さんの男にしてくれるっていう…」 ブラの下の手は、胸の形を変えながら、時々先を擦る。 「んっ…、それにな…ん、の意味…が…?」 声にならない吐息のような音で、それに応える。 「酷いな、俺は、本気なんですけど…?」 …嘘っぽい。 「付き合っ…てっ、何するの…?」 ブラを持ち上げて顔を寄せ、胸の先を舌で舐る。 「それはまあ、いろいろと…?」 …ほら、こういうヤツだよ。ただ堕としたいだけでしょ? 「どうなったら、チュッ、本気になったって、チュッ、言えるんですかね?」 わざと音を立てて胸を舐めながら、平然とそんなことを言う。 「…独占、したく…なった…らっ? あっ!」 舌の表面を使って、尖った胸の先を押し込んでくる。 「ふうん…、人に取られたく…ないってことですね」 良いだけ両方の胸を舐め回すと、身体を下げてショーツを脱がせる。 「じゃあまだ、オレが…他の人のものになっても平気ってこと?」 ローテーブルの下段からゴムを出し、私のお臍辺りを舐めながら、自分のソレに被せる。 「…まあ、…そうね」 「フッ、仕方ない。じゃあ、身体に分からせるしかないですね、  こっちは正直だ。もうこんなに焦れったい匂いが…」 私の足を開くと、ソレをゆるゆると押しつけ、蜜に馴染ませる。 熱いソレを押しつけられると、つい、身体が反応してしまう。 「…んぁっ! ん」 彼は膝立ちになると一気に押し入れてきた。 相変わらず、ブラウスと下着は肩に引っかかっている。 「こんな反応の良いカラダ、誰にも渡したくないなぁ」 私の腰を抱きしめると、奥までグリグリと入れてくる。 「んっ…、あぁぁ…!」 最初の頃は、甘い声を聞かせたくなくて頑張っていたのだけど、そうするとこの男は、私の良いところだけを集中して攻めてくる。 「奥も良いけど、ココも好きでしょ?」 「あっ! そ、こは…っんっ…!」 少しだけ抜いて、良いところをずりずり擦られると、声を抑えてなんかいられなかった。 そうやって良いだけ私を弄び、どうしようもなくなった頃には、さっさと腰を打ち付けてくる。 そして私が達した後、決まって言われる。 「…葵さんの乱れた声、オレだけのものだ」…。
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