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17、祖母バレ*
二人きりになったホテルの部屋で、待ちきれないとばかりに降りてくるキス。
初めは遠慮がちだったそれはしだいに熱を帯び、熱い息とぬるついた舌を絡め合って、杏樹はベッドに沈められた。
桜井にとって、自分は八歳も年下で物知らずでバカな小娘で、旅先でたまたま出会った都合のいい相手なのかもしれない、とふと思う。
四月から無職だと自嘲するが、彼は金には困っておらず、世の中の役にはおよそ立ちそうもない、大昔のゴミクズ文書の研究をして生きていける、そんな階級の男だ。
なぜ今まで童貞だったのか、疑問に思わなくもないけれど、単純に眼鏡のデバフ効果のせいで女性と縁がなかっただけかもしれない。知能も学習能力も高い彼は、二度目ともなれば杏樹の弱点も完全に把握し、やすやすと快感に導いてくる。ゴムの装着に手間取ることもなく、昨夜よりもはるかにスムーズに杏樹のなかに自身の欲望を埋めた。
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