17、祖母バレ*

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 女になったばかりの身体は青い果実のように熟れていなくて、貫かれただけでは、ただ異物感と圧迫感しか感じない。それでも、好きな男に抱かれてピッタリ身を寄せ合い、深い場所でつながる悦びを杏樹は噛みしめていた。――痛くないだけで十分幸せだと、無欲な杏樹は考えていたから。 「杏樹……可愛い……」  「ん……」  桜井に耳元で囁かれ、耳朶にかかる熱い息で脳がぼうっと炙られるように沸騰する。 「動いていい?」  「うん……好きに、して? 大好き……」  男が、喉の奥で微かに呻いた。 「そういうこと言われたら、歯止めが効かへんやろ……」    桜井が、緩やかに抽挿を開始する。男の律動に従って、はるか遠くから、ほんのり快感の兆しのようなものがゆっくり押し寄せてくる。 「はっ……ん……」  杏樹が、男の肩に両手で縋りつく。男の動きが次第に激しくなり、穏やかだった波がやがて大きくなり、杏樹を飲み込み始める。丁寧で、だがどこか焦らすような動きに、杏樹の息が上がり、気づけば甘い声を上げていた。  「あっ……ああっ……んっ……ん――っ んあっ、ああっ……」 
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