26、祖母の過去

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「で、でも、わたしまだ学生よ? こんな急に言われても……」    「たしかに、話が急展開過ぎて、お前が尻込みするのももっともね」  名前も顔も知らない人との結婚なんて、普通に尻込みすると思うのだけど――      この時、祖母・北川苑子は、弟たちが杏樹に、相手の名前を正確に伝えていないなんて想像もしていない。当然、杏樹は相手が誰だかわかっていると思いこんでいた――
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