34、これが最後なら*

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34、これが最後なら*

「んんっ……ふっ……ふぁっ……んんっ……んっ、んんっ……」  白いシーツの上を、杏樹の栗色の髪が蠢く。まだ完全に乾かないそれは、ベッドサイドのライトに照らされて、鈍い光を放つ。両手で口を押え、声を堪えようと耐える杏樹を嘲笑うように、雅煕が胸の尖りをきつく吸いあげた。 「ふあっ……あああっ……」  刺激に白い身体を仰け反らせれば、吸われていない方の胸が大きく揺れる。舌で片方の胸の尖りを執拗に愛撫しながら、雅煕の片手は杏樹の脚の間を弄り、長い指で蜜口の内部を掻きまわしている。くじゅぐじゅとくぐもった水音が響き、杏樹の羞恥心を煽る。男の指が内部の敏感な場所を掠めるたびに、溶けそうな快感に腰が勝手に動いて、溢れ出た愛液が太ももを濡らしていく。中指で内部を探りながら、同時に親指で陰核をグイっと刺激されて、杏樹の脳裏に白い閃光が走る。そのまま極めそうだったのに、その直前で男の手は離れ、頂点への梯子を外されてしまう。 「はっ……はあっ……まさ、ひろさん……?」 「すごいな、杏樹……ぐずっぐず……こんなに、濡らして………」
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