2331人が本棚に入れています
本棚に追加
激しい抽挿に、杏樹はまたたく間に再び絶頂する。
「ああっくそっ……この淫乱は俺以外の男を咥えこんでも、こんな風にドロドロになるんやろな？ 純真無垢なフリして俺の童貞喰って、俺の純情弄んだくせにッ……あああっ、そんなん、許せるわけないっ……杏樹っ……杏樹っ……俺のっ……」
雅煕の楔が杏樹の中で膨れ上がり、被膜越しに熱を感じる。
「はあっ……はあっ……杏樹っ……」
すべてを出し切った雅煕が杏樹の上に倒れ込み、汗ばんだ身体の重みが杏樹にかかる。肌と肌を密着させ、杏樹がその肩に腕を回す。
「まさ、ひろ……さん……」
唇が塞がれ、二か所で繋がって、雅煕の両腕が杏樹の身体に巻き付く。――まるで、男の執着を示すかのように。
「杏、樹……絶対に嫌や……杏樹の中は俺だけの場所や……」
雅煕の唇が首筋を這い、浮き出た鎖骨に軽く歯を立てる。
「ひっ……やっ……」
鋭い痛みは、そのまま男の執着と葛藤を示すような気がして、杏樹の胸も痛くなる。ずっと、このままでいたい。ずっと、この人だけ――
杏樹もまた、汗ばんだ黒髪をギュッと抱き寄せた。
「愛してる、杏樹……」
最初のコメントを投稿しよう！