5、お礼に処女をもらってください!

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「騙されたはただのアホやったで片付けるとしても、そのイトコは(タチ)悪すぎるな。泊まるつもりで行ってんのに、先回りして邪魔したんやったら、一歩間違えば大事故や。軽い嫌がらせや恋のさや当ての域を越えてる気がする」 「別に恨まれる覚えもないけど、子供のころからずっとだし……もう慣れましたけど」  桜井は杏樹の顔を見て、首を傾げた。 「イトコさんは美人? 君に似てんの?」 「え?……さあ、どうかな? イトコって言っても、本当はハトコなんですけど、面倒くさいからイトコって言ってて……美奈ちゃんは東洋系の顔って言うんですか? でも二重にしたい、ってプチ整形するって母親と揉めてました。二重にしたくらいで顔が変わるとは思えないんだけど……あと、すごい化粧品に凝ってて――」   「……なるほど。つまり、嫉妬か、天然美少女のイトコに」    「ええ? なんて言いました?」  最後の方が聞き取れなくて聞き返す杏樹に、桜井は軽く首を振る。   桜井はしばらく何か考えるように前方を睨んでいたが、杏樹を見て言った。
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