6、そこまで煽って寝落ちですか!?

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 というわけで、角地にある気楽そうなカフェで、オープンテラス席か店内か問われ、迷わず店内を選ぶ。オープンテラスで寛ぐ人々を見て、杏樹は不思議でならない。 「こんな寒い夜に、外で食べるんですね?」 「ほんまや、フランス人頭おかしいな。――まあ、日本でも冬に屋台出ることあるけど」     ウェイターがメニューを持ってきたので、桜井がそれを受け取る。杏樹も横からメニューを覗き込んだが、全部フランス語で書かれていて、何一つわからなくて諦める。 「二十歳、やったっけ。お酒は飲めるの?」 「少しなら」 「……白ワイン頼んで大丈夫? 無理やったら僕が呑むから」 「はい!」  グラスの白を二杯と、店の名物らしいフレンチ・オニオン・スープと、前菜にエスカルゴ。 「魚はサーモンかなあ……」  桜井は他の客のテーブルを見て料理の量を確認する。 「あれ一皿全部喰うんは無理そうやな」 「一皿でお腹いっぱいですね」 「魚と肉と一皿ずつ頼んでシェアできるかな?」  桜井が注文を告げると、ウェイターが頷く。 「Que diriez-vours d'un dessert?(デザートはどうです?)」
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