7、お守り

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「でも、他に時計持ってへん。僕はスマホも、パソコンもあるさかい」      桜井はダッフルコートの袖を戻して銀時計を隠すと、長身を折り曲げるようにして杏樹の耳元に顔を近づけ、囁いた。 「あんまり人に見せんように、隠しとき。お守りや」
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